中川五郎  氏         (20170902 送信 03UP)

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9/1朝日記事を見て送信しています。
http://www.asahi.com/articles/ASK8T6FQPK8TUTIL03Q.html?iref=com_rnavi_srank


<原爆投下決断の理由とニセ情報工作>

アメリカの歴史学者ジョン・ダワー氏は、その著書『容赦なき戦争』(平凡社ライブラリー)でこう書いています。

<トルーマン大統領はポツダムにおいて原爆実験の成功を知り、それを日本に対して使用することを直ちに決意した。
彼は日記に、このことは遺憾ではあるが必要なことなのだ。なぜなら日本人は「野蛮人であり、無慈悲、残酷、狂信的」だから、
と記していた。>p261

トルーマン大統領のこの日本人についての「野蛮人、無慈悲、残酷、狂信的」という認識は、何が原因なのか、
と考えれば、それは今に続く歴史認識問題に関係する、と、お察し頂けると思います。

第二次世界大戦中は、対敵情報活動、コミンテルンの活動、民族主義の運動、帝国主義の活動、等々、
それぞれの利害得失によって、 入り乱れる虚々実々の情報操作が、激しく展開されました。

戦時中の事で今も論争の的となっている、南京事件、731部隊、慰安婦問題、強制徴用問題、等について、
ここで「仮に」、これらを「ニセ情報工作」としておきましょう。その方が、話を進めやすくなるからです。

こうした中国発のニセ情報は、即座に欧米メディアによって拡散されました。
ダワー氏の本には、アメリカの諜報機関と疑わしきものも出てきます。

ニセ文書ニセ情報が、そのまま、もしくは誇大に宣伝されました。

戦後、その活動を、ニセと知って本業とする人々、または騙されてそれを本業とする人々、が増大しました。
ニセと知って本業とした人々は、社会の中枢を担うエリート中のエリートでした。みんな騙されました。

こういう流れだとすると、「事実」であることの根拠に「発言者の権威」を挙げるのは、間違いです。


ニセと知ってそれを拡散することを本業とした専門家たちには、そのやり方に「一定の傾向」がありました。
それは、<「証拠」とされる事柄の、「真贋の検討」と「内容の信頼性」について「言及しない」> ことでした。

これは、慰安婦裁判を勝訴に持ち込んだ有名弁護士「渡辺春己」氏と、慰安婦問題専門家「吉見義明」氏が、
当時既にあった事実の検討法、今井登志喜『歴史学研究法』を話題にする中で、

「故意に話題から外した項目」と、ピタリと合います。

*『歴史の事実をどう認定しどう教えるか』 教育資料出版社1997・p190(信頼性検討項目の虚偽の例を省略)
  全体として、真贋検討法を省略。

今井著『歴史学研究法』の内容を簡単に説明すると、以下のようなものです。

***
史実の証拠となるものには、その性質から考えて2種類ある。
1)史料が物質存在として、ある歴史的事件・歴史的対象と、物質的に関係しているもの。
2)史料が歴史的対象に対して、人間の認識を経由して、人間の論理で整理され、言語で表現されているという関係にあるもの。         

 たとえば、 (1)は、モノ的に関係する世界、やわらかい地面を歩けば足跡が残る、
というような世界での、「足跡」(痕跡)。あるいは作成物、地理、自然など。(物質世界に残(遺)された物。)
(2)は、人が歩いているのを見て、誰それが歩いていた、と証言する世界での、「証言」である。

(1)を考察の範囲に入れないものは、歴史とは言えない。 歴史は、物語や文学ではないのだ。

そして「証拠」はそのままでは、事実の「証拠」として扱うことはできない。
必ず、その「真贋・錯誤」と「内容の信頼性」という面を検討しなければならない。
***
以上、「史料批判」http://tikyuudaigaku.web.fc2.com/tikyuu.siryouhihann.html

つまり、「渡辺春己」氏と「吉見義明」氏が「没にした項目」は、そのまま、
左派の研究者たちの流れに重なっていると言ってよいのです。

ここで左派の方たちの傾向を検討してみます。

日本の左派の方たちが   <何をしないか>


*左派研究者の、事実探求法の問題点について、続きは以下です。、
http://tikyuudaigaku.web.fc2.com/170831sennsouwosasenai1000ninn.html

これだけ日本人の残虐行為情報に疑問が付いているのです。

関東大震災での朝鮮人大虐殺については、まだ手を付けていませんが、その話がいつどこからどのようにして出てきたか、資料の真贋確認をした本、が必要だとおもっています。

左派の考え方が、事実探求の面で、カバーできていない点をご承知置き下さい。

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