日経新聞 MF   (20180601送信)

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日経は「富田メモ」の発掘で受賞されたことで知られています。

しかし、多々の事情により、その真贋検討の必要に迫られました。

そして『近現代日本を史料で読む』中公新書2011の執筆者である、
東大・御厨(みくりや)塾の皆様に、5月2日、
問い合わせのメールを出しました。

それには、 「真贋について疑問が出されています。
しかし、富田氏の他の部分の筆跡写真版を添えていません。

それは、いかにも議論の収束を狙ってのことのようで、
納得できません」 と書いてありました。

しかし、グループのメンバーからは、何の反論もないままです。
私がそのような疑義メールを出した理由を説明します。


以下は
2018年5月13日放送「NNNドキュメント南京事件Ⅱ」について

富田メモ以外にも、多大の問題状況が発生していることについて、
上記番組に関するメールで、ご理解頂きたいと思います。


番組の冒頭に、終戦時に燃やされたはずの旧日本軍の資料の発掘
の写真が出てきます。しかしこれは変だと思います。

50年たっても、燃え殻が盛り上がっている、なんてことがあるでしょうか。

(例えばユーチューブ石井ノブUP映像のように、
全体が見られる映像で見て下さい)

戦史資料室の1996年「市ヶ谷台資料」PDFを見ると
「防空壕跡らしき地下2メートルの所で発掘」と書いてあります。

さらに東京都教育委員会に確認したら、以下のような返事を頂きました。

「焼却文書は、現在の地表面から約2メートルの深さに掘り込まれた坑に、
投げ込まれた ような状態で出土。

写真は地表面を徐々に掘削している途中で撮影された。
東京都埋蔵文化財センターの調査担当者が撮影し、
写真自体は東京都教育委員会が所蔵。」

*東京都教育委員会の返信(サイト掲載確認済み)
http://tikyuudaigaku.web.fc2.com/180521toukyoutokyouikuiinnkai.html

しかし写真は、出土物の発掘のイメージに合いません。
地表で燃やされた物の写真のようです。

もしこれが1996年の発掘当時の写真なら、出土した文書は1996年に燃やされた
もので、終戦時のものであるはずはない、ということになります。

そして、東京都埋蔵文化センターと防衛研究所戦史研究センター史料室が
結託して、偽造文書ねつ造に関わった、ということになります。

この番組冒頭の、旧日本軍資料発掘の写真は、おかしいのではありませんか?



私は、以下の内容をホームページにUPしている者です。

(1) 「証拠が本物かどうかを検討する方法」
http://tikyuudaigaku.web.fc2.com/tikyuu.siryouhihann.html
 (慰安婦問題専門家によって、歴史学から消されていた「贋作の見分け方」)
   
(2)「幕末から昭和10年までの、170人以上の著名日本人の手書き手紙画像」
http://1st.geocities.jp/rekisironnsyuu/1894nennikouniumaretahitonomoji.html
 (江戸期から昭和10年までの、筆記文字の変遷。未研究分野の端緒)
  人物名に画像がリンクしています。


現在、国内では多数のニセ文書、ニセ情報が蔓延しています。
現在の日本における歴史関連のニセ情報蔓延について


〔1〕『昭和天皇独白録』原本は贋作である。(2018年2月)

これは去年、高須クリニック院長がオークションで3000万円で競り落としたことで有名です。
しかし『昭和天皇独白録』の原本は贋作です。

 『昭和天皇独白録・寺崎英成御用掛日記』文藝春秋1991年には
 「寺崎氏の手書き日記の写真版」があります。

  それと、オークション主催者提供の『昭和天皇独白録』手書き写真
  http://www.sankei.com/life/photos/171207/lif1712070010-p2.html
  と比べると、 素人が見ても別人だと思うでしょう。

 鑑定者は右派の重鎮で膨大な資料集作成者、「伊藤隆氏」です。


先日、読売新聞が『昭和天皇独白録』原本のニュースを流しました。
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180528-OYT1T50083.html

私が言うように、もし贋作だったら、大変なことです。
宮内庁が、各ページを全部、研究用に公開してくれるなら、もっと確実になるでしょう。

私も、贋作だと言うことは大量に送信してきました。主要関係者は皆知っているはずです。
しかし、政治状況を考えると、どこまで公開するか、考慮の余地はあるので、
どうなるかは、まだわからないと思います。

伊藤隆をウィキペディアで見ると、どれほどの重要人物かは、ご理解頂けると思います。
東大系現代史研究者に息のかかっていない人はいない、と思えるほどの大物です...

伊藤隆『歴史と私』中公新書2015を見ると、p69などに慰安婦問題専門家「吉見義明」
の名前が出てきて、 両者に接点があることがわかります。


〔2〕なぜ『昭和天皇独白録』が気になったのか。
     秦郁彦『陰謀史観』新潮新書で知る。(2018年2月)

私は、今年2月始め、秦郁彦『陰謀史観』新潮新書で、
 「張作霖爆殺の犯人が河本大佐であることには、八つの確証がある」
と書いてあるのを見つけました。

そして、これは胡散臭いと思ったのが始まりです。
その「八つの確証」の一つが『昭和天皇独白録』だったのです。

なぜ秦郁彦氏が疑わしいのか。
それは1986年刊の秦著『南京事件』に、明らかなニセ文書を掲載していたからです。


〔3〕南京事件元兵士日記の贋作(2010年9月末発見)

秦郁彦『南京事件ー虐殺の構造』中公新書p131、現物写真版「井家又一日記」は贋作です。
現物写真版「井家又一日記」
http://1st.geocities.jp/rekisironnsyuu/syasinnbanniiemataitinikki.html

南京事件当時の日本人は、このような古い文字は使いませんでした。

冒頭文中の変体仮名「志満っ多(しまった)」はありえません。  
 漢字の意味は「志(こころざし)満つること多し」です。  
 虐殺証言なのに、文字が「めでたい」と微笑みかけているようです。

長い戦闘を経てきたあげく、335名の射殺と書きながら、筆勢に乱れのない達筆です。
文体は日用の口語文です。 口語文で変体仮名を多用することは〈ない〉のです。
戦前は「いる」は使わない。「ゐる」です。

その問題点は多すぎます。草書変体仮名解読者が、握りつぶしたとしか考えられません。
(上記写真版ページに私の論文がリンクしています)

これほどの疑惑文書を握りつぶしたならば、他の文書の些細な疑問点を咎めるはずもなく、
したがって関連文書のすべてを疑うべきです。

この「井家又一日記」は、元陸軍将校団体(偕行社)編集刊『南京戦史資料集』
に入っているものです。

偕行社は靖国神社敷地内にあり、この日記は、雑誌『偕行』の1983年の呼びかけで
出てきたものの一つです。

参:南京事件文書が出てきた、その経過
http://1st.geocities.jp/rekisironnsyuu/hata.nannkinnjikenn.tyuukousinnsyo.9.html

つまり、解読や、元の日記を現代表記に直す作業には、
偕行社の専門家集団(藤原彰氏等)が関わっているようなのです。

秦郁彦氏は、この日記を、元兵士から直接手渡されたと言います。(上掲書p281)
  氏については、ここが非常におかしい点です。

というわけで、秦著『陰謀史観』、張作霖爆殺・河野大作犯行説「八つの確証」
の一つ、『昭和天皇独白録』を調べる内に、ネット掲載の産経の『独白録』
オークション画像を見て、 疑問を持ったのが始まりでした。


〔4〕その他のニセ情報工作

現在、他にも、たくさんの中国のニセ情報工作が見つかっています。
その実例を以下に3件。

 (一)、実証手続き隠蔽。
  吉見義明氏と渡辺春己弁護士は、贋作の見分け方を書いた本
   (私全文サイトUP:今井登志喜『歴史学研究法』、
    レジュメは上記「贋作の見分け方」ページ)を話題にしながら、
  その本の内容を隠蔽しました。

   『歴史の事実をどう認定しどう教えるか』 教育資料出版社1997p190

 (二)、満洲検閲月報の贋作例。
  満洲検閲月報が「埋められて8年後に土の中から発見された」
  として出版された本 (『検閲された手紙が語る満洲国の実態』小学館2006)
  の裏表紙にある現物写真には、土の成分が沁み込んだ形跡がありません。

  これは、ニセ文書とするには恐ろしいほどの、数量2万点です。

中国の正規資料館職員の方が、著者と一緒に、史料現物と共に、
裏表紙の写真に納まっています。問い合わせましたが反論がありません。

  「20170424 問い合わせ例」
http://tikyuudaigaku.web.fc2.com/170424kokazehidemasa.html

(三)、農村出身の日本兵は文盲だったというデタラメ記述。

富田武『シベリア抑留 - スターリン独裁下の実像』(中公新書)p128。
      
 「多くの初等教育の機会にさえ恵まれなかった農村出身兵士にとっては、
  識字教育の場であり、学びの機会でもあった。」

  しかし、1936(昭和11)年の陸軍統計では、
 徴兵検査を受けた者(「合格者」ではない)の内、
  小学校中退・不就学者は、合わせて2.8%です。

  つまり、「97.2%が初等教育を完了」しています。
    (吉田裕『日本の軍隊』岩波新書p165) *南京事件あった派学者*

 それに中学教科書には、「第一次世界大戦後の日本人の就学率は99%」
 と書いてあります。(教育出版・p256,1996、息子の教科書)

  史実改ざん記事を書いた人物は、日本の中学校を出ていないようです。

これらニセ情報工作には、わかっているだけでも、トップ研究者5人、

左派は「藤原彰」、右派は「伊藤隆」、慰安婦問題の「吉見義明」、
元官僚で言論人の「秦郁彦」、弁護士の「渡辺春己」、が関わっています。

私は、これらの内容で5千か所に送信してきました。誰も反論しません。
例:山田朗先生(左派)
http://tikyuudaigaku.web.fc2.com/180426yamadaakira.html

731部隊や富田メモに関しても、
専門家集団に問い合わせていますが、反論はありません。

大量に送信されたら困るだろうに、それをしないのは、反論できない、
ということだろう、と思います。

送信済みリスト
http://tikyuudaigaku.web.fc2.com/180101sousinnzumirisuto.html


〔5〕なぜこのようなニセ情報工作が大量に起きるのか。

仮説ですが、
第二次世界大戦中、元々は中国発だった対日ニセ情報工作に、
連合国国家群が便乗したのです。

日本軍の残虐行為がねつ造され、連合国で喧伝され、それを利用して、
アメリカの対日残虐行為
(つまり日本全土の一般人標的の無差別空襲、原爆投下)が正当化された。

敗戦時は、戦勝国が何でもやりたい放題だった。
罪をでっちあげ、戦犯として処刑するなんてことは、簡単だった。

ねつ造した罪の軽減、待遇改善、解放、これらとの交換条件として、
暴力を背景に、多くのニセ情報工作の工作員を仕立てた。

こうして多くの軍関係者等、上層部が、ニセ歴史容認・宣伝担当者となった。
映像に出てくる元兵士たちも、そういう人たちかも知れない。

その後もニセ情報工作員養成は続いている、と、こういう仮説です。

日本には数万人の工作員がいると聞いたことがありますが、
私は本当だろうと思います。


〔6〕 中国は恐ろしい国です。

池上彰『そうだったのか!中国』によれば、
中国共産党は、1950年の建国時に、70万人もの人を公開で処刑。

 *(明治以降の日本では、権力者が、非武装の同国人を、
   人前で処刑したりしたことはない。)

毛沢東の大躍進政策の時には、4千万人という膨大な餓死者を出した。
1966年から1976年までの文化大革命の時には、大混乱の中で、50万人が犠牲になった。
1989年の天安門事件では、人民解放軍が、 一般市民を1000人以上殺害した。

 *(日本は戦中戦後の飢餓を克服し、安定した平和な国を作った)

中国には思想犯・政治犯に対する強制収容所・強制労働がある(Wiki)。
情報統制・言論弾圧の国である。

*(誰が本当のことを言うでしょうか・・・)

こういう中国の政治環境は、「人は正直に話をすることが出来ない」
「虚偽・贋作を強制されたら、やるしかない国である」ということを証明するだけです。

中国はどう信用したらいいかわからない国です。日本は、中国社会のようには、ならないで欲しい。

『中国の歴史認識はどう作られたのか』2014東洋経済新報(英語版あり)によると、
1992年以来、中国共産党の最大級の国策の一つとして、
歴史認識問題(南京大虐殺・反日扇動)があるらしい。

日本の14倍の人口で、世界中で活動していることです。乗せられてはなりません。
南京大虐殺記念館も、今回の放送も、その一環です。  

これらを理解して、根本的な所から対策を考えていく必要があるのだと思います。


なお、私の本業は方法論です。「物質世界と人間」
http://tikyuudaigaku.web.fc2.com/180319bussitusekai.ninngenn.rekisinododai.html
(末尾が折り返しになっている場合は、追加してください)


ご意見ご感想等、いただけると大変有難いです。

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