光文社 MF  (20180617送信)

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近隣諸国との歴史認識問題を考える上でも、

「史実とされるものの論理構造」
を考えることが必要だと思うのです。

私は、今井登志喜著『歴史学研究法』がそれにふさわしいと思って、
サイトUPしました。

作業実例は日本史中世ですが、
歴史認識論争での、「史実」に関しての一次史料、根本史料、
という基本用語が何を指すか、妥当と思われる内容を書きました。

解説は1ページです。

実例:史料批判(塩尻峠の合戦)解説
http://tikyuudaigaku.web.fc2.com/180614hutuubun.jiturei.siojiri.html

解説文とは別ページの、「史料原文」ページの方に、
武田信玄発給の「古文書の写真画像」もリンクしています。
http://tikyuudaigaku.web.fc2.com/180615syasin.imai.singenkanjou.html

今井著は1935年刊で、戦前は岩波講座の付録、
戦後は東大出版が新書で出していましたが、現在絶版です。

最下段に、今井著に対する批判意見がリンクしています。
しかし私は、これは湯水と共に赤子を流す類だと思います。

時は戦国時代、天文17年(1548年)。
武田信玄と小笠原長時の塩尻峠の合戦。

この戦いの文献は多い。

しかしそれらの内で第一義的なものは、
 当時の現場での、直接経験者たちの残した「痕跡や遺物」、
 直接経験者たちの「証言」、直接観察者の「証言」、
である。これらは「一次史料」と呼ばれる。

次は、同時代の記録。(ここまでが「根本史料」)

塩尻峠の合戦について書いてある文献から、
残存形態の例に沿って、8種類の史料を取り上げる。

それらについて、真贋判定、発生事情、オリジナルの度合いを考察し、
内容の信頼性をどのように判断するかを考え、史実の決定、
大きな流れの中での位置づけ、総合に至る。


史料批判理論編では、「真贋判定」の手順も詳しいです。
http://tikyuudaigaku.web.fc2.com/tikyuu.siryouhihann.html

私は、このような冊子が必要だと思います。

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