防衛大学  御中     (20190217送信)

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     短文:「歴史認識の基本」(22枚)について
 

歴史認識問題は、「確かな事実」という概念を巡る問題でもあります。

防衛大学長・国分良成氏が、
1月12日付日経新聞コラム記事「半歩遅れの読書術」で、

E・H・カーの『歴史とは何か』、岡田英弘『歴史とはなにか』
を取り上げておられます。

E・H・カーも岡田英弘氏も、

  世界が、人間の認識に関わりなく、
  「ものの存在の仕方それ自体」で存在する、

ということを、考えていません。

しかし歴史は、人の活動であり、それは「物質世界」で発生したことです。
「物質世界」とは・・・。

 わたしたちは、フィルムの早送りや逆回転で、
 時間短縮や、時間の逆行という想念を知るようになった。

 これを「3次元の立体の地球社会」に当てはめるなら、
 
 古代から現代へと、フィルムを早送りするように、
 時間短縮で観察したり、

 あるいは、時間を逆行させて観察したり、
 することを、想像することもできるだろう。

 これらは、映像技術から来る「物質世界の時間と空間の連続イメージ」である。

 そしてそれは、物質世界が「個々の人間の認知を超えて存在する」
ことを想起させる。

 世界は、人間の認識に関わりなく、「ものの存在の仕方それ自体」
で存在するのである。

このことを基本に据え、「史料批判」の手続きを加えると、
「確かな事実」という考え方の内容を、豊かにすることができます。

それはまた、歴史認識問題について、
新しい共通認識を提供することができるでしょう。

私は自分のホームページに、「歴史認識の基本」という、
原稿用紙換算で22枚程度の短文を載せています。
http://tikyuudaigaku.web.fc2.com/190202maimemo.kannryaku.html

これは、歴史認識問題に一石を投じることができる文だと思います。

是非、皆様で目を通して頂きたいのです。よろしくお願い申し上げます。


久武喜久代  63歳  神奈川在  suisyou2006@nifty.com

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