週刊金曜日 御中      (2015年3月29日送信) (20160929UP)

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(以下の通り、4月5日慰安婦関連シンポジウム関係者多数に送信しました)

南京事件でも従軍慰安婦問題でも、
史料(資料)について、真贋の判定が、全く言及されていません。

ニセ資料が出回っているのに、研究者たちがそれを指摘しません。

歴史学では、80年も前の1935年の本で、真贋判定の方法が説明されています。
(私が全文サイトUP済、今井登志喜『歴史学研究法』検索可能)

しかし従軍慰安婦問題専門家たちは、その「本」を紹介しながら、
技術的な手続きの説明をしません。また、その内容を実行した形跡がありません。

私は、そこに、悪意ある作為を感じます。

史実の確認のためには、真贋判定の方法を知る必要があります。
下記紹介の「歴史と証明」概要ページを見てください。

ご意見があれば、お願いします。

歴史認識問題2件

(1)「真贋判定に言及しない研究者たち」(史実の再確認を)

1995年村山談話の頃は、南京大虐殺について、証言日記がたくさん発掘された
ということになっていました。

なぜなら、その数年前の1989年には、元陸軍将校主体の団体「偕行社」が、
それら証言日記を含む『南京戦史資料集』を出版したり、していたからです。

しかし南京大虐殺も従軍慰安婦問題も、その専門家と称する方たちは、
自分たちが発掘した資料について、
「それを本物だと判断した理由」を説明しません。

ところが、30年近く市場を流通していた秦郁彦『南京事件』中公新書には、
「当時の日本人が書くはずがない」手書きの写真版が掲載されています。

  日本人の手書き文字は、江戸時代から明治・大正・昭和と進むにつれて、
  大きく変動してきました。

  そして戦後には新しい表記法が制定されて、
  戦前とは、さらに違う書き方になりました。

  こういう事情があるために、手書き文書というのは、
  時代によって、ある程度見分けができるのです。

解読技能者が、このニセモノに気付かないはずはありません。

つまりその偕行社の解読技能者は、明らかにニセモノと知りながら、
それを握りつぶしたとしか思えないのです。

こうしたことから私は、南京大虐殺・従軍慰安婦問題では、
日本人研究者たちによる「偽作史料の流布」を指摘しています。

「研究者たちがスパイでは」(2014年1月29日送信開始・検索可能)
http://1st.geocities.jp/rekisironnsyuu/kennkyuusyatatigasupaideha.html

これに関しては、「国益の毀損」という方向から心配しています。

   昭和10年刊本からの日本人手書き手紙の影印174点をリンクさせた、
   私の論文・約26枚にもリンクしています。

本田勝一氏その他関係者については、以下のページのように把握しています。
http://1st.geocities.jp/rekisironnsyuu/hata.nannkinnjikenn.tyuukousinnsyo.9.ht

ml



(2)「歴史の始めから天皇家」というのは本当でしょうか。*****

「古墳時代と天皇家」の関係は、非常に疑問です。

誰でも知っていますが、古事記・日本書紀は、古墳時代には全く触れません。

350年間ほどの古墳時代。全国に築かれた前方後円墳は、少数の前方後方墳を含めれ
ば、
総数約5200基にもなります。(近藤義郎編『前方後円墳集成・全6巻』山川出版
社)

しかし教育では、この「総数」という観念すら出てきません。
海外にも出したがらない様子。おかしいのではないでしょうか。

前方後円墳5200基という、この世界史的にも珍しい事実を、
「不都合だと認識している人々」がいるような気がします。

記紀が成立した時代には、まだ、全国の交通の要所要所に、
前方後円墳が、巨大な人工構造物として見えていたはずです。

もしそれが緑の小山に変化していたとしても、人工物であることの記憶までは、
消し去ることはできなかったでしょう。
直接・間接に造営工事に関わった人々は、全国民に及ぶのではないでしょうか。

計画し、手配し、測量し、築造や埋納品製造の技術を伝え、人々を動員し、
鉄や木などの材料を加工し、道具や運搬具などの器具を作り、
運搬や動員のための、陸海の交通路を確保し、
作業者たちの衣食住を準備し・・・

全国に巨大なモニュメントが出来て行くのを、知らない人が、どれくらいいたでしょう
か。

天皇家が古墳時代の運営に関わっていたのなら、この「全国の活動」について、
一言たりとも言及しない、というのは、おかしいのではないでしょうか。

少なくとも、「この時代に天皇家が関わった、という証拠は、今なお提出されていない
」、
ということは、言えるのではないでしょうか。
これは非常に変です。


上記2点は、「史料批判」という、戦前の東大西洋史・今井登志喜の著作による、
歴史認識の基礎からの問題提起です。

「歴史と証明」という語で、私の概要説明ページが検索できます。
http://1st.geocities.jp/rekisironnsyuu/rekisitosyoumei.rironnhenn.html

「物証」に関する説明は私のオリジナルです。他では読めません。
しかし現代人は、「普通はこのように考えている」と思います。
是非、目を通していただきたいと思います。


   大量に送信してきました。
   最近は、二件併記した状態ですが、

   日本会議、各新聞社(朝日・読売・毎日・産経・東京・神奈川各紙)、
   考古学協会、
   日教組、岩波書店、中西輝政氏、山中恒氏(勁草書房経由)、
   歴史学研究会、日本史研究会、史学会、

   10日、北岡伸一氏、村山富市元首相(社会民主党ホームページ経由)

(11日追加:ロイター・日本外国特派員協会・朝日新聞を糺す会)
        ( 海外メディアは一応1のみ)
    (12日、日刊ゲンダイ、山崎拓氏、沖縄県知事(沖縄県ホームページ経由)
    (13日、天木直人氏、法学館憲法研究所、浅井基文氏、岡田かつや氏、
         沖縄タイムス、琉球新報、元沖縄県知事太田昌秀氏、連合、
    (14日、石川源嗣氏、nippon.com、自治労連、全労連、全労協、日弁連
    (18日、文芸春秋、女性セブン、三原じゅん子氏、
     (24日、維新の党、生活の党と山本太郎と仲間たち、
     (25日、山川出版社、教育出版、帝国書院、清水書院、第一学習社、
にいざジェンダー平等ネットワーク、北海道新聞、
          女たちの戦争と平和資料館、
(26日、手打明敏氏、静岡新聞、新座市教育委員会、
     (27日、戦争をさせない石川の会、木村幹氏、
          川崎から日本軍「慰安婦」問題の解決を求める会、
          松原宏之氏、伊藤和子氏(参加NPO法人サイト経由)、
          山田朗氏、塚田孝氏、日本国際法律家協会、日本民主法律家協会

          東京外国語大学海外事情研究所、中野敏男氏、埼玉新聞、
      (28日、林博史氏、戦争と女性への暴力・リサーチアクションセンター

           「慰安婦」問題解決オール連帯ネットワーク 

   などにも送信しました。

   2か月近く、どこからも反応はなく、目下、反論や、送信をやめるように、
   というような意見は、いただいておりません。

「歴史的な事実」について、再確認をお願いします。


***(2)「古墳時代と天皇家」で使った「沈黙の証拠」に関する考察は、
今井登志喜『歴史学研究法』「総合」にあります。
http://1st.geocities.jp/rekisironnsyuu/genndaibunn.imai.5.htmll

これを東大が絶版にしているのはおかしい、と、「史学会」に言ってみました。

久武喜久代 (ヒサタケキクヨ) 59歳 神奈川在  suisyou2006@nifty.com


*****
真贋の判定は基本事項です。しかしこの判定方法が、一般人には周知されていません。

そのために、専門家が本物だと断言すれば、人は、
理解も納得もないままに、鵜呑みにするしかありませんでした。

しかし現代では、このような基本事項の専門家の占有は、
許されるべきではありません。

医療でさえ、医師の独断専横ということはなく、
患者への情報伝達、理解の徹底が求められます。

それなのに、
史実確認の基本的な作業方法は一般に知らされない、
真贋の判定の過程が知らされない、というのは、
重大かつ危険な片手落ちです。

歴史認識問題を取り上げる際には、
「当時の確実に正しい現物史料」と、「証拠とされた当該現物文書」とを、
誰にでも比較検討できるように、公表するべきなのです。

そしてそれについて、どこをどう比べて確認するか、
誰にでもわかるように、専門家が解説するべきなのです。

それが、公正を重んじる民主主義国家のやり方というものです。

多数の納得の得られないまま、理屈だけひねって、これが歴史認識だ、
と言明するようなことは、あってはならないと思います。*****

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