NHK出版  MF   (20180316送信UP)

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御社刊『昭和天皇二つの独白録』1998では、寺崎筆は本物だとされています。
しかし現状では、これはニセモノだと判断せざるを得ません。

私は、以下の内容をホームページにUPしている者です。

A 「証拠が本物かどうかを検討する方法」(今井登志喜『歴史学研究法』1935より)
http://tikyuudaigaku.web.fc2.com/tikyuu.siryouhihann.html

B「明治維新から昭和10年までの、170人以上の有名な日本人の手書きの手紙画像」
以下に、年代別の画像がリンクしています。
http://1st.geocities.jp/rekisironnsyuu/1894nennikouniumaretahitonomoji.html

Aは、昭和10年に書かれた史料批判(実証史学の方法)の要点です。
Bは、昭和10年刊『手紙講座8巻』平凡社に掲載されている手書き手紙です。

江戸時代から現代まで、日本人が書く文字や文章は、急激に変化しました。
その変化には特徴があります。それで「日本人が書いたかどうか」が、わかるのです。

『昭和天皇独白録』の原本は、去年、高須クリニック院長が、オークションで、
3000万円で競り落としたということで、有名になりました。
そしてオークション主催者提供の写真が、以下のように産経新聞に出ました。
http://www.sankei.com/life/photos/171207/lif1712070010-p2.html

しかしこれを見ると、英語が堪能な方にしては、草書がこなれすぎです。
寺崎氏のような1900年生まれの方は、これほどの草書は、
書家か国文系の特殊な人しか書かない時代なのです。

『昭和天皇独白録・寺崎英成御用掛日記』文藝春秋1991年には、
寺崎氏の手書き日記と、昭和天皇独白録の手書き写真版が掲載されています。

天皇独白録の手書き写真ははっきりしませんが、寺崎日記の手書き写真と、
オークション主催者が提供した独白録原本画像は、全く別人のものに見えます。

日記手書きの方は、英語が堪能な方らしく思えます。しかし
高須院長が入手された原本画像は、相当な草書の書き手です。
くずし方にも癖があるように思う。
詳細に調べる手だてがないとはいえ、これは全く別人のものだと、私は思います。

『独白録』文春文庫を見れば、鑑定者が、「右派」の重鎮であり、
近現代資料集作成の大御所とも言える伊藤隆氏らしいとわかります。
膨大な資料集を出しておられる方です。

しかし、二つの手書きを比べると、素人目にもおかしいです。

疑惑あり、右派の重鎮「伊藤隆」。その膨大な作成資料集は、信用できない。
そう、関係団体にメール送信しましたが、どこからも反論がありません。
『独白録』がニセモノであることは、まず間違いありません。

現在、日本では、他にもたくさんの中国のニセ情報工作が見つかっています。
私は4500カ所にメールを出しました。しかし誰も反論できません。
最近の反応は肯定的です。
http://tikyuudaigaku.web.fc2.com/180101sousinnzumirisuto.html

全体状況についての仮説を含む現状理解については、
1月12日の文春等に向けた投稿文に概略が書いてあります。
http://tikyuudaigaku.web.fc2.com/180112uha.bunngeisyunnjuu.sekai.html

ニセ文書を巡っては、中国との関係は複雑です。アメリカともです。
ニセモノを本物だと言った専門家の立場も厳しい。

『昭和天皇二つの独白録』も、根拠としていたものがニセモノでは、
話が根底から覆ります。

NHKの放送の方は確認できていません。
しかし現状では、上記のような理由で、寺崎筆『独白録』はニセモノだと思います。
このような事情について、皆様にもご承知置きいただきたいと思います。

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